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散る華如く ~男遊郭に咲いた華~

第4章 夢の中での出来事

しをなはただ一人で、火の海に立ちつくしていた。

熱風が吹きつけ、炎が迫ってくる。

周りには、倒れているひとびと。

皆、見知った者ばかり。

しをなは助け起こそうとしたが―

既に息絶えていることに気づいて、彼女は怖ろしくなって―安全な場所を求めて走り出した。

「誰か・・・!!居るの・・・!?」

しをなは走りながら、必死に助けを求めていた。

―だが。

やがて、妖魔のように怖ろしい男に見つかってしまう。

「あなたは・・・」

彼は暗がりに隠れていたしをなを引きずり出すと、その血に濡れ光る刀を振り回してくる。

「いや・・・!!やめてえぇ!!」

そして追いつめられ、男はしをなに斬りかかった。

薄れゆく意識の中で、見たものは―

憎しみに歪んだ笑みを浮かべる、碧緑色が入った金髪に翠の瞳をもつ男と

彼の傍らにいる黒髪の男の姿

そして

嘲笑を浮かべる、男たちだった。

彼女はそこで、意識が闇に飲まれた。

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