《番犬女》は俺のもの
第25章 みとめない!!!
梗子を家まで送り届けた、その帰り道。
ひとり悶々と歩いていた筈の…茜。
彼女の隣にはいつの間にか零が並んでいた。
「おまッ、その神出鬼没な癖を直せよ!」
「…癖なの?これ」
心臓に悪いなこいつ…っ
「花崎さんと話してたから、二人が別れるまで遠慮しといたのに」
「……」
配慮を忘れないストーカーだな。
「──で、24日がどうしたの?そんな会話が聞こえてきたんだけど」
「……。ついでにその地獄耳も直せ」
「ムリ、だよ」
茜が予想通りのナイスなリアクションで驚いてくれたので、ひとまず零は嬉しそうだ。