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「わたしはまだ世間知らずだけど、もう…守ってもらわなくても大丈夫よ」


苦手だからって、ずっと避けてきた男の子だけど、いつまでもそんな風に逃げるわけにいかない。


そのための、第一歩。


「──…ハルクくんのお誘いを受けたのは、甘えてばかりの自分に蹴りをつけるため！」


「……」


「…だから心配しないで、ね？ 茜ちゃんは篠田くんとのデートを成功させて！」


「…っ…わかった(汗)」



たじろぐ茜は、帽子の捕られた自身の頭をかいた。


照れ臭い…そして、いつになく梗子が頼もしい。


新鮮な気持ち──



《 もう…番犬ではないのか 》



「そうだな…」



清々しくもあり、淋しくもある


そして何故か、心細い





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