《番犬女》は俺のもの
第5章 因縁
「思い出したぞ、その制服…。青崎高校だな?」
青崎高校は近くにある男子校。
柄の悪い男ばかりで評判は最悪……。
どういうわけか、青崎の有名な不良たちが最近は凰鳴の周辺を溜まり場にしている。
“ 花崎さんが心配していたからな。この不良が凰鳴の生徒と関係しているって噂を…”
噂の凰鳴の生徒はあの篠田って男だ。
だが結局、あいつには真相を聞きそびれている…。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが…」
青崎(こいつら)に聞く方が早いな
「最近、お前たちが周りをうろちょろしていて鬱陶しいんだが、何かあったのか?」
「…喧嘩売ってんのか」
「…ああ悪かったな言葉を変える。凰鳴の生徒と何か因縁でもあるのか?」
「…ふんッ…因縁ねぇ…」
涼しい顔で質問を続ける彼女の態度が、いよいよ勘にさわってきたようだ。
「そうさ…因縁ありありだよ」
「……」
「…あっちで相談にのってくれねぇか…!?」
リーダー格の男が前に出てきて
そして茜の腕をわし掴んだ。