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すべてはあの日から

第12章 真っ白なマーガレット


「…い、胃が痛い…」


無人の披露宴待合室で、
ドレスのまま座り込む。

そして綺麗な彫刻の施された扉に目を向ける。


……ここを出たら、大宴会場で誠さんとシミュレーションをして


合同開発事業の発表と案内から、婚約発表まで…


……今ここで逃げ出したらどうなるんだろう


ふと頭を過った考えが、脳内を占拠する。



「さっきから何考えてんだ」


「…ま…誠さん!?」



頭上からの不機嫌さを含んだ低い声に顔を上げる。


「ったく、早く会場行くぞ」



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