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すべてはあの日から

第4章 お母さん特製桜餅

―――‐‐‐…


…まだ専門学校に入学したての頃は、

お菓子作りが好きだった。



父母が和洋菓子店を営んでいて、

時折食べるお父さんの試作品、

お母さんの淹れる 良い薫りの紅茶が、

私の幸せだったから…。


進学先を専門学校に決めたのだって、


その一時だけでも 誰かを幸せにしたいと思ったから。



ただそれだけだったのに…

両親が交通事故に遭った時、

私は家で二人の帰りを待っていた。

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