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すべてはあの日から

第1章 出逢い



「……何やってんの」

スケッチブックの傍に、湯呑みが置かれる。


「来週の実技テスト、創作製菓なんですけど、今アイデアが浮かんで…」

彼が横から覗き込んで見ている気配がある。


大まかに構想を練り、色鉛筆でざっくりと塗っていく。


「…桜?」

「はい、……出来た。
こんな感じかな…明日、さっそく作ってみよう」

「へー、食べてみたいな」

「じゃあ、がんばって作ってみま…」


振り向いたすぐ目と鼻の先に彼の顔があって、

物凄く体が熱くなる。


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