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すべてはあの日から

第9章 想いよ、とどけ…

―――‐‐‐…

翌日の昼前。


春らしい淡い水色のワンピースに、白いパンプス。


上品にみえるかな?


高鳴る心臓に、変な汗が出る…


落ち着け、


落ち着け、


落ち着け、



………よし、


そっとインターホンに人差し指を添えたとき、


門扉が開き、スーツ姿の男性が出てきた。


びっくりした勢いで、咄嗟に下を向く。

男性は私の方に近付いてくる。


下を向く私の視界にピカピカの革靴が入り込み、


「……真央?」


心地よい、

私の大好きな声が聞こえた。

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