スーパーボール
第4章 ハニーレイン*大宮*黒い傘
大「ちょっと、和」
ニ「なに、智」
雨脚が強くなる度に、
黒い傘を打ち付ける大粒の雨。
大「俺の左肩、濡れてる」
ニ「俺だって、右肩濡れてる」
大「俺なんて、カバンまで濡れてるんだからね!」
ニ「俺だって、カバン、ビショビショなんだから!」
いつもの言い合いが始まる。
だけど、この言い合いが何気ない幸せだと二人とも感じていた。
大「和は、なに言っても言い返してくるよね」
ニ「智だって、そうだろ」
大「まあ、今日は負けてやってもいいよ」
ニ「はあ?なんで、上からなんだよ」
大「俺が優しーく許すって言ってるのに。素直じゃないなー」
ニ「煩いな。てか、傘忘れた智が悪いんじゃん」
大「うっ…」
ニ「じゃあ、いいよ」
大「え?」
ニ「もう、濡れてもいいや。傘、貸したげる」
大「いいよ。和が入りなよ。和の傘なんだから」
ニ「いいって、風邪引くよ?」
大「和だって!」
いつものパターンだ。
言い合いをした挙げ句、何だかんだで譲り合いを始めてしまう。
ニ「もー、なんでこうなんだよ」
大「俺のセリフだって」
ニ「……」
ふと、智を見つめる和也。
その和也を見つめ返す智。
大「ほら、冷たくなってるよ」
和也の頬に触れる智。
ニ「じゃ、智が温めて」
大「しょーがないな」
雨に打たれながら、
甘いキスを交わした。
-END-
ニ「なに、智」
雨脚が強くなる度に、
黒い傘を打ち付ける大粒の雨。
大「俺の左肩、濡れてる」
ニ「俺だって、右肩濡れてる」
大「俺なんて、カバンまで濡れてるんだからね!」
ニ「俺だって、カバン、ビショビショなんだから!」
いつもの言い合いが始まる。
だけど、この言い合いが何気ない幸せだと二人とも感じていた。
大「和は、なに言っても言い返してくるよね」
ニ「智だって、そうだろ」
大「まあ、今日は負けてやってもいいよ」
ニ「はあ?なんで、上からなんだよ」
大「俺が優しーく許すって言ってるのに。素直じゃないなー」
ニ「煩いな。てか、傘忘れた智が悪いんじゃん」
大「うっ…」
ニ「じゃあ、いいよ」
大「え?」
ニ「もう、濡れてもいいや。傘、貸したげる」
大「いいよ。和が入りなよ。和の傘なんだから」
ニ「いいって、風邪引くよ?」
大「和だって!」
いつものパターンだ。
言い合いをした挙げ句、何だかんだで譲り合いを始めてしまう。
ニ「もー、なんでこうなんだよ」
大「俺のセリフだって」
ニ「……」
ふと、智を見つめる和也。
その和也を見つめ返す智。
大「ほら、冷たくなってるよ」
和也の頬に触れる智。
ニ「じゃ、智が温めて」
大「しょーがないな」
雨に打たれながら、
甘いキスを交わした。
-END-