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甘い果汁

第5章 目撃な果汁



 「「「………………女って怖い」」」

 この生徒会室にいる男は全員そう思った。





 ――――――…


 岬先輩に、「保健室!保健室!」と言われ、四階の生徒会室から一階の保健室へ向かう。


 「痛い…カンナ石頭…」


 そう思いながら下駄箱の前を通ると、悠也の靴がまだあった。


 (まだ、悠也いてるんだ…何してんだろ)


 いつもなら、すぐ帰って私の部屋でゲームしてんのに…(邪魔)


 保健室のドアを開けようとした時――。


 「ぁっ…あんっ、ああ~~んっ」


 (狩野先生…保健室で何してんすか…)


 狩野先生の甲高い声とベッドのきしむ音が聞こえてきた。


 (保健室…もうイイや…もう戻ろう)


 そう思って、くるりと方向転換して生徒会室に向かうときだった。


 「悠ちゃあん…っそこっ、いいのぉ」

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