
甘い果汁
第8章 とろける果汁
一階…と言っても、
保健室と多目的室と、トイレと~…
右へ行こうか、左へ行こうか、迷っていると、
「あっれ~、あーたんじゃん!」
「ぬぉっ?! あ、みーたん!」
声の主は、
宇美田 星 (ウミタ ホシ)、通称、みーたん。
「みーたん!悠也、見なかった?!」
「ぁあ、熊やんなら、上行ったけど? 澄川(スミカワ)といてたよーな」
「ぶっ」
「うっわ、汚い!ww 唾w」
「あ、ありがとう!!」
「ういーーーすっ」
私はまた、無我夢中で上に行きまして、
「澄~~ッ!」
「うっす!」
澄川が、柄に合わないコーヒー牛乳を飲みながら廊下を歩いていた。
「っはぁはぁはぁ、ゆ、ゆーやは?」
「あー、悠なら屋上に行ったぜ」ズコー(コーヒー牛乳を飲む音)
「あっ、ありがとう!!」
