
Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー
第7章 Step 7
一果が大学に受かってからも相変わらず里見は研究が忙しくデートらしいデートなど皆無だった
家庭教師に来ていた時の方がまだ最低週一度は会えていた
元々小さく産まれた一果は未だチビでスタイルだってあまり威張れたものでは無い
未だに中学生と間違われる
里見は一果のことを女として見てくれているのだろうか?
どうひいき目に考えてもそうは思えなかった
いくら恋愛に疎い一果でもそのくらいのことは今まで耳にしていた周りの友達の話しなどから推測はつく
『本当に好きだったらもっと親密になるのが当たり前』
初体験を済ませた友達がそんなことを嬉しそうに話しているのを耳にしたことがある
里見は本当は一果のことをどう思っているのだろうか?
そう言えば今日会えなかったのもおかしいと言えばおかしいような気がする…
毎日缶詰めになっているものの、研究室へ行けば必ず会えると思っていたのに
もしかして… 自然消滅?
これも以前友達から耳にした知識だ
連絡が途絶えたということは飽きられたということらしい
相手の真意を察してこちらからも連絡しないのが暗黙の了解なんだそうだ
どうしよう…
里見はこのまま自然消滅するつもりなのだろうか
こんなことメールで聞くわけにもいかない
前回のようにまた研究室へ押しかけようか
しかし、押しかけたところでなんと言えばいいのだろうか…
私達、付き合っているのですよね?
これは何かおかしい
私達別れたの?
とも聞けない
