Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー
第15章 Step 15
「ちょっと、あなた」
「え?」
あ…
この前の
「ちょっとお話があるんだけど」
学校からの帰り道、一果が半ば無理やり取り巻きの一人に連れて来られたのはいつものファミレスだ
「麗子さん、お待たせしました」
「あっ」
「あら、里見さんに付きまとってるコってあなただったの」
「麗子さん、このコ、ご存知だったんですか」
「ええ、まあ、ね 研究室に何度か押しかけてきたことがあるのよ、ね? あなた」
「……」
「ちょっと、麗子さんがお話ししてるじゃないの、なんとか言いなさいよ」
「こんにちは」
「あなた、何故ここに呼ばれたかわかってるのかしら」
「……」
「里見さん、本当に今大切な時なの 1年半後、院を卒業後の進退がかっているのよ」
「ご、ごめんなさい」
「軽く言ってくれるけど、ね、あなた、本当にわかってるのかしら? あなたには他人事かもしれないけどね、私達研究室の皆も一心同体なのよ 全く、知り合いだか何だか知らないけど、邪魔しないで頂戴!」
「もう、しません」
「さて、と、もう行かなきゃ」
「あなた達も、里見さんの取り巻き名乗ってるんだったらこんなコに振り回されてないでしっかり処理して頂戴」
「はい、すみません」
「こんな事でいちいち呼ばれてたら身体が幾つあっても足りないわ」