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「一果？ どうした？」

「え？」

「泣いてる…」

「…えへへ、私、ふ、振られちゃった」

「…一果、ごめん、俺… 一果の事心配で… 里見さんに会いに行ったんだ… 余計な事して、ごめん」

「それは… 違うと思う… 佐藤くんはきっかけだよ… 私、里見さんにずっと返信しなかったの… 良い子ぶって、ものわかりの良いようなフリして 自分の本当の気持ち言えなくて… 結局上手くいかなかった」

「それは…」

「自業自得だよ、佐藤くんがあんなに忠告してくれたのに… 佐藤くんの言う通りだった… 私こそ、嫌な思いさせてごめんね」

「一果…」

「身の程知らず、っていうか、背伸びしてたのかも」

「……」

「私、卒業後の事も含めて自分のこと色々考えてみる」

「一果…」

「いい機会なんだと思う、だから本当に気にしないでね」

「俺が言うのも変だけど、本当にいいのか？ 里見さんのこと…」

「うん… 一人になってゆっくり考えてみる」

「困ったことがあったら相談に乗るから…」

「ありがとう」