3月の僕たち
第7章 雑談7
翌朝。
慶矩の元気な声が聞こえる。
―――えっ?遅刻だ―――っ!!
一気に目が覚め起き上がった。
「痛っ・・・」
下半身の鈍い痛みに身を竦めた。
そうだ昨晩はダイの家に泊まって・・・。
僕の横で「う~~ん」と寝返りを打った圭一を見て、もう卒業した僕らは部活に出かける慶矩と同じ時間に起きる必要はないのだと思い直す。
『本当に俺までいいのか』
『構わないだろ土日に部活してる部は限られてるし・・・何より、上出は“姫のナイト”って認識されてんだから、丸山にくっついりゃ誰も文句ないって』
『ところで、ダイさんは・・・?』
ハルちゃんの声が聞こえる。
『夕べ俺に付き合ってリビングの床で布団敷いて寝てた。ベッドに運んでも起きなかったよ。
昨晩遅かったんだろうな、兄貴たちも寝てるみたいだし・・・。じゃあ行ってくるな』
『おう』
『行ってらっしゃい、11時には行きますから』
玄関のドアが閉まる音がして、ハルちゃんたちの声が聞こえる。
『俺は先輩方の朝飯の支度でもしてやるかな』
『先輩が山口さん達のことを“先輩”って呼ぶなんて・・・』
『やっぱ可笑しいな』
上出君がダイニングキッチンへ入っていく気配がした。
―――シャワー使わせてもらおう。
いったん部屋に戻ってクローゼット前に置いた荷物に歯磨きセットを取りに向かった。
不意にクローゼットが気になり、そっと開けて中へ進むとすぐに壁に当たった。
慶矩の元気な声が聞こえる。
―――えっ?遅刻だ―――っ!!
一気に目が覚め起き上がった。
「痛っ・・・」
下半身の鈍い痛みに身を竦めた。
そうだ昨晩はダイの家に泊まって・・・。
僕の横で「う~~ん」と寝返りを打った圭一を見て、もう卒業した僕らは部活に出かける慶矩と同じ時間に起きる必要はないのだと思い直す。
『本当に俺までいいのか』
『構わないだろ土日に部活してる部は限られてるし・・・何より、上出は“姫のナイト”って認識されてんだから、丸山にくっついりゃ誰も文句ないって』
『ところで、ダイさんは・・・?』
ハルちゃんの声が聞こえる。
『夕べ俺に付き合ってリビングの床で布団敷いて寝てた。ベッドに運んでも起きなかったよ。
昨晩遅かったんだろうな、兄貴たちも寝てるみたいだし・・・。じゃあ行ってくるな』
『おう』
『行ってらっしゃい、11時には行きますから』
玄関のドアが閉まる音がして、ハルちゃんたちの声が聞こえる。
『俺は先輩方の朝飯の支度でもしてやるかな』
『先輩が山口さん達のことを“先輩”って呼ぶなんて・・・』
『やっぱ可笑しいな』
上出君がダイニングキッチンへ入っていく気配がした。
―――シャワー使わせてもらおう。
いったん部屋に戻ってクローゼット前に置いた荷物に歯磨きセットを取りに向かった。
不意にクローゼットが気になり、そっと開けて中へ進むとすぐに壁に当たった。