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3月の僕たち

第7章 雑談7

 僕が自分のことで恥ずかしくて首を竦めると、ハルちゃんが上目づかいでこちらを見て話を続けた。


「それに・・・仕切りを閉めに行こうと思って開けたら先輩が―――クローゼットの中に山口さんのコロンの匂いがするって・・・」

「ごめんっ!!覗くつもりは―――」


 僕がハルちゃんに深々と頭を下げていると、後ろでため息が聞こえた。驚いて振り向く。


「先輩たちもマッサージしてたんですよね」

「か・・・上出君?!」

「遥暉、早く着替えろ。風邪ひくぞ。
シャワー出たら朝食食べられますから、さっさとチョコの支度をしましょう」


 ハルちゃんが着替えを抱え、上出君に肩を抱かれる格好で脱衣場
を出ていった。


上出君は知らん顔をしてくれるつもりなんだ。

いつもありがとう。冷静な君に感謝だ。

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