社長様のモノ
第2章 二人の関係
何がおかしいのよ…
本当に、死ぬかと思ったのに‼︎
「…ククク…杏樹、そんなに俺のキスが気持ちよかったの?」
ニヤリ、と意地悪く尋ねる彼は、
確信犯。
私は プイッとそっぽ向いて、
「そんなわけないでしょっ」
と、可愛げなく返す。
それを見て、煌貴は更に 肩を震わせて、笑った。
「素直じゃねぇなぁ」
そう言って、大きな手が私の頭の上に降りてくる。
わしゃわしゃと 髪の毛をボサボサにされ、「もう!」と唇を尖らせる。
「髪の毛 ボサボサになったじゃないっ。もーっ」
ボサボサにされた髪の毛を 手で抑えながら言うと、
煌貴がポケットから黒のスマホを取り出して、何やら 電話をし始めた。
な、なに 急に……
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