社長様のモノ
第2章 二人の関係
…………
「あぁ、わかった。じゃ、今から行く」
3分くらい続いた会話が、その一言で終わった。
スマホが再び ポケットの中に入り、煌貴の目が私を捉えた。
「…ぇ、な、なに…?」
嫌な予感しかしなくて、私は 後ずさりする。
彼は 私が一歩 後ろに行くたびに、私に一歩 近づく。
そして、
–––––– トンッ
大きなテーブルに ぶつかり、この先 行けなくなる。
すると、煌貴が私の腕を掴んで、クイッと引き寄せた。
たちまち、私と煌貴の距離は無くなり、
彼が口を開いた。
「行くぞ」
というたった一言を。
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