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僕らの教室 エンドのE組!

第9章 渚くんの憂鬱。

「…磯貝く…」

「…もうみんな帰っちゃったよ?渚ももう帰ったのかと思ってた。よかったぁー、一緒に帰ろうぜ。」



「…うん。」


鼻声なのを気づかれたくなくて、無理して笑った。


「…渚?どうした?」

…あぁ…やっぱ、気づかれちゃうか。


「…なんでも、ない。」

「なんでもなくないだろ?


俺なら話、聞くけど。」


『…じゃ、かえろ!』

『…うん。』


…っ!?


「あれ?カルマもいたん「磯貝くんっ…かえろっ!」


あわてて逃げた。


だって、顔を見たくなかった。

気付いてないふりして、逃げたかった。


「えっちょ!?渚!?」


磯貝くんの手を引いて必死に走った。




校門を出て少し歩いたところで立ち止まる。


「…っはぁ…ごめんっ……ちょっと…あれだったから…」


「…いや、別にいいけど…どうしたんだよ。」

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