テキストサイズ

僕らの教室 エンドのE組!

第9章 渚くんの憂鬱。

「…図星か。」

「………っう……ん……」



違う。

僕の心がそう言った。

でも僕の口はその言葉を漏らさないように、しっかり閉じられていた。


「………そんなにさ」

「…ぇ…」






「…そんなに苦しい思いしてまで、あいつと付き合う必要あるの?」



「…え…?」





なにを、いって……。



鼓動が速くなる。



「…俺さ




…俺も、渚のことその…



好きだから。」



まっすぐ目を見て。


磯貝くんはそう言った。





「……え…?」




頭が追いつかない。



「…な、え…磯貝くん…?」

「俺は大切にするよ…

あいつよりも…

渚にそんな思い、させないからさ…」




夕焼けに照らされて微笑む彼は、すごく綺麗。



いつかの…彼みたいだ…。






ああ…そっか。
やっとわかった。



僕は彼越しに…カルマを見ていたんだなって。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ