
「先生、食べちゃっても良い?」
第11章 教室
それがくすぐったく、日向先生から離れる為後ず去ろうとするも、日向先生の腕が逃がしてはくれない。
腰に回された腕から日向先生の方へ強引に引き寄せられると、頬や額、耳と続けてキスされ、だんだんそんな行動を取る日向先生が不思議に思えてくる。
……どうしたんだろう、日向先生。何かされなかったかって……こんなに優しい人だった?
チラッと日向先生の顔を見ながら、私は恐る恐る質問に答えるしかなかった。
「何もされてないので、大丈夫です……先生、どうしたんですか?」
「どうしたって何が?」
「……何か変ですよ?」
「変って何処が?」
私の言葉に返事をしながら、日向先生はちゅ、ちゅ、と頬から首筋へとキスを移動させていく。
……やっぱりおかしい。こんなキス……まるで、恋人同士がする様に優しくて、甘い。
そのせいで日向先生の胸に両手をついたまま、ドキドキしてしまう。
