
「先生、食べちゃっても良い?」
第11章 教室
そのまま日向先生から三階と屋上の間にある階段の踊り場まで連れていかれ、手錠を外して貰うと、私は深々とお辞儀をした。
「すいません……ありがとうございました。日向せんせ……」
それと同じタイミングでカシャンと手錠を床に投げ捨てた音が、私達しかいない静かな踊り場に響いたかと思うと、顔を上げた瞬間まさか口付けられるとは思いもしなかった。
口内を舌で沢山掻き回された後、苦しくなる程強く舌を吸われると、無表情のままな日向先生の唇が舌から糸を引きながら離れていく。
その濃厚な行為に息を乱し、私は顔を火照らせた。
「……せ、せんせい」
「大丈夫か? あいつから何された?」
日向先生はそう尋ねながら私の腰に片腕を回し、顎を持ち上げると今度は頬に軽くちゅっと口付ける。
