
「先生、食べちゃっても良い?」
第12章 特別室 その参
けどその笑顔もすぐに嬉しそうな笑顔へ変わった様に見えたのは、気のせいだろうか。機嫌良く頬を緩ませたまま視線を山田さんの方へ移すと、キョウ君はそのままあっさりとした口調で話す。
「あ、山田、もう行って良いよ。てかまだいたの?」
「は、はあっ……!? 何それ!! あんたが呼んだんでしょ!?」
急に失礼な事を言われた山田さんは、怒りながら制服を整え、ドアの方へ歩いて行く。
「……このSEX依存症!!」
去り際に彼女の口から叫ばれたその言葉が、何故か私の頭から離れなかった。
