
君の瞳にときめきを
第6章 ステップ2
イチゴオレを吸いながら教室を出る。
ー軽い気持ちで、エリに近づくな…か。
俺はいま、多分軽い気持ちでエリに近づいてる。
エリを落とすと言っておきながら、他の女とヤってたり。
連絡先なんか、女の名前で溢れている。
…きっとこのままじゃ、エリを落とすことはできない。
ーそれどころか、近づくことさえできない。
ちゅうっとイチゴオレを吸っていると、友達が声をかけてくる。
「いいの持ってんじゃん。ひとくちくれっ。」
「これはだーめ♡」
「ケチだな、お前。」
甘い味が口の中に広がる。
ーどうしたら、キミは甘くなってくれる?
