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キミをまもる

第2章 真実

ったく校長の話、長いんだよ!
いくら、この時間が涼しいからって、だらだらと喋りやがって・・・ん?

先生(保健体育:男)「おい、橘!さっきから見てたら、フラフラしやがって!!しっかり立って話を聞け!」
この先生、男のくせにネチネチうるせぇんだよな(怒)
先生が肩をこずいた瞬間、青い顔をした美花が倒れた。いや、正確には俺が受け止めた。俺は、そのまま美花を抱き上げ、保健室に運んでベッドに寝かせた。

この倒れて青い顔をして寝ている美花が、俺“吉浦春馬”の幼馴染み“橘美花”だ。

俺は美花の顔を見ながら手が震えた。
あまりにも軽くて、びっくりしたから・・・。

先生(保健:女)「吉浦くん悪いんだけど、橘さんのかばんを持って来てほしいの。病院に連れて行くことにしたから、それでね吉浦くんも一緒に来てね。」
俺は、美花と俺のかばんを取りに行き、病院に行った。
青い顔をした美花は、すぐ診察してもらった。
先生(病院:男)「栄養失調です。かなり重度の・・・胃の中に食べ物が残っていませんでした。」
先生(保健:女)「え、栄養失調って・・・。」
保健の先生はショックで言葉が、それ以上出なかった。
先生(病院:男)「憶測でしかありませんが、家庭の中で長年・・・虐待が行われてたかもしれません。」
俺に気付いた先生が
先生(病院:男)「橘さんが、お弁当を食べているところを見たことある?」
俺は横に首を振ると
先生(病院:男)「橘さんのかばんの中見せてくれる?」
先生が、かばんの中から小さな包みを出した。
先生は開けながら
先生(病院:男)「橘さんのお昼ご飯だよ。」
それは食パンの欠片のようなものだった。
俺はいても立ってもいられなくて、診察室に入った。
青い顔をした美花が、悲しそうな顔で俺を見る。
美花「はる・・・吉浦くん、ありがとう。迷惑かけてごめんなさい。」
消え入りそうな小さな声に
春馬「美花、違うだろ?俺に言いたいことあるだろ?」
美花は首を横に振り
美花「私は大丈夫!」
看護師「橘さん、点滴を打つので一緒に来て下さい。」
美花「どうして点滴打つんですか?」
看護師「ちょっと栄養が足らないから。」




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