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銀魂

第19章 刀じゃ斬れない物がある

次の日になった。


江戸の街にはザァァァァァと大粒の雨が降っていた。


そんな中珍しいお客さんがやってきた。


そのお客さんとは沖田さんだ。


銀)「嫌な雨だな。なにもこんな日にそんな湿っぽい話持ち込んでこなくてもいいじゃねーか」


銀さんの言う湿っぽい話とは道信さんか何者かに殺されたという話だった。


沖田さんの話によると犯人は煉獄関に関わっている人の仕業らしい。


沖)「そいつァすまねェ。一応知らせておかねーとと思いましてね」


神)「ゴメン銀ちゃん、悠」


新)「僕らが最後まで見届けておけば…」


道信さんが殺されていた現場にいた神楽ちゃんと新八君は顔を曇らせる。


悠)「神楽ちゃん、新八君…」


銀)「オメーらのせいじゃねーよ。野郎も人斬りだ。自分でもロクな死に方できねーのぐらい覚悟できてたさ」


悠)「…沖田さん、子供達はどうなるんですか?」

沖)「ガキどもはウチらの手で引き取り先探しまさァ。情けねェ話ですが俺たちにはそれぐらいしかできねーんでね。それと旦那。妙なモンに巻き込んじまってすいませんでした。この話はこれっきりにしやしょーや。これ以上関わってもロクな事なさそーですし」


沖田さんはそういって立ち上がった。


その時ガラッと万事屋の扉が開いた。


扉を開けたのは道信さんの子供達だった。


沖)「‼︎オメーらココには来るなって言ったろィ?」


子供達はみんな沖田さんに怒られ俯くが皆互いに顔を見合わせ喋りだす。


子1)「…に、兄ちゃん、兄ちゃんに頼めば何でもしてくれるんだよね?何でもしてくれる万事屋なんだよね?」

子2)「お願い‼︎先生の敵うってよぉ‼︎」


子1)「お金は無いけどみんなの…みんなの宝物あげるから‼︎」


ガチャガチャ。


子供達はみな、泣きながら自分の懐からオモチャを手に出してきた。


この子達道信さんの事…。


悠)「………」


あたしは子供達の手に乗っているオモチャに手を伸ばす。

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