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銀魂

第23章 どうでも良い事に限ってなかなか忘れない

〜銀時 side〜


蝮との対戦が終わり夜になった。


新八は道場に帰り神楽は風呂に入っている。


今リビングにいるのは俺と悠だけ。


いつもなら楽しく話したり悠の事をからかったりしてるのだが今は全くそんな雰囲気ではない。


何故なら悠が俺の方を1ミリたりとも向いてくれ無いしまして何故か怒っているようだった。


え、なんで悠あんなに怒ってんの?
俺なんかした?
なんかしちゃった?


俺は1人ポーカーフェイスをしながら自問自答する。


これ、聞いた方がいいよね?
んで、謝ら無いとダメだよね?
そーだよね?


…よし。


俺は1人「ゴホン」と咳払いをし悠の方を向く。


銀)「なぁ、悠」


悠)「なんですか?」


銀)「お前、なんか怒ってる?」


悠)「…………」


え、無視?
無視なの⁉︎


俺は悠の珍しい反応に戸惑うもの負けじと悠に話しかける。


銀)「なぁ、悠ちゃ〜ん。銀さんがなんかしちまったなら謝るから話してくんね?」


俺はソファーに座っている悠の隣に座り顔を覗き込んだ。


そして固まった。


銀)「悠…お前なんで泣いてんだよ…」


そう、悠が泣いていたのだ。


小さな手で顔を覆い声を必死にこらえそれはもう静かに。


銀)「悠、なんで泣いてんのか銀さんに話してくれよ。そうしねぇと銀さん悠になんて声かければいいのかわかんねぇよ。な?」


俺が優しめに悠に言うと悠はコクンと首を縦に振り話し始めた。


悠)「うぅ…銀…さんが…ヒック…銀さんが…ヒック」


銀)「俺が?」


悠)「銀さんが…あの時『僕に構ってる暇があったらいい男見つけて幸せになってください』って…。あたし、あたし…銀さんに嘘でもそんな事言われたくなかった」


悠は話し終わるとまた顔を覆い泣き出す。


なんだよそれ。
それってさ…


銀)「愛の告白って受け取ってもいいのか?今の」


俺は無意識に悠に尋ねた。


すると悠は顔を真っ赤にしながら俺の方を向く。

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