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仁）「おや、お嬢さんも来たんだ。嬉しいねェ・・・でも今はお嬢さんに構っている暇なんてないんだよ」


仁蔵はあたしの刀を弾くと足で鳩尾に蹴りを入れてくる。


悠）「グフッ！！」


しかし、痛みを耐えまたもや刀を振り下ろす。


悠）「はぁぁぁ‼︎」


ズシャァッ‼︎


あたしの振り下ろした刀は仁蔵の左肩にめり込んだ。


左肩からは血が飛び散る。


悠）「油断しすぎ」


仁）「ぐっ‼︎調子にのるなァァァ‼︎」


シュパッ‼︎


今度は仁蔵の刀があたしの太ももを切り裂く。


そして痛みに一瞬ひるんだ所で回し蹴りをされ吹っ飛んだ。


悠）「うあぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」


ガシャン‼︎


あたしは屋根の上に建っている煙突にぶつかる。


銀）「悠‼︎ちくしょっ、オラァァァァァァァァァァァ‼︎」


銀さんは叫びながら仁蔵へと走っていく。


鉄子）「悠さん‼︎兄者、今のを見ただろう‼︎アレのどこが美しい。あんなモノが兄者の作りたかったモノだとでも言うのか。もう止めてくれ‼︎私は兄者の刀で血が流れる所をもう見たくない…」


鉄矢）「ならば何故あの男を連れてきた⁉︎わざわざしに来させようなものではないか‼︎まさか、お前の打ったあの鈍刀で私の紅桜に勝てるとでも…‼︎」


ドカカッ‼︎


鉄矢さんの後ろに仁蔵が転がる。


それを見た鉄矢さんは目を見開いた。


鉄矢）「（あの銀髪紅桜と互角…イヤ、それ以上の力でやり合っているだと⁉︎そんなハズは…仁蔵殿は紅桜の侵食で体力が衰えているとはいえ、紅桜そのものの能力はデータを重ね、数段向上しているハズ…‼︎まさか）」


仁）「うぉぉぉぉぉぉ‼︎」


仁蔵はすぐに立ち上がると銀さんに向かって走り出す。


悠）「ぐっ…」


あたしも戦わなければ…。
でも、足から血が止まらない。


足が動かない。
ここで銀さんを見守ってることしかできないのか…


あたしは悔しさから顔を歪める。