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銀魂

第27章 備えあれば憂いなし(紅桜編)

悠)「はぁぁぁ‼︎」


ズンッ‼︎


私は全体重を刀にこめ仁蔵の首に刺す。


しかし、首には頑丈な触手が巻きついており全く効かない。


悠)「くそっ‼︎」


ビシィ‼︎


あたしが仁蔵に苦戦していると鉄子さんが銀さんが使っていた刀で仁蔵の腕を刺した。


鉄矢)「鉄子ォォ‼︎」


鉄子)「死なせない‼︎コイツは死なせない‼︎これ以上その剣で人は死なせない‼︎」


悠)「鉄子さん…」


神)「オリァァ‼︎そのモジャモジャを‼︎」


新)「離せェェェェェェ‼︎」


あたしがポツリと呟いた時、新八君が刀で仁蔵の右手を、神楽ちゃんが銀さんに捕まり四人でやっと仁蔵の動きを止める。


それを屋根の上から見ている鉄矢さん。


なにを思っているのか分からないが難しい顔をしていた。


仁)「おぉぉぉぉぉぉ‼︎」


ブンッ‼︎


悠・新・神・鉄子)『うわぁっ』


仁蔵はあたし達を体を揺すって振り下ろす。


そして、鉄子さんに紅桜を振り下ろそうとした。


悠)「鉄子さん‼︎」


ドンッ‼︎


床に紅桜がめり込み鈍い音がした。


だが、鉄子さんは無事だ。


その代わりに…






鉄矢さんがお腹から血を出して倒れていた。


きっと鉄子さんを庇ったせいだろう。


鉄子)「あ…兄者ァァァ‼︎」


鉄子さんは泣きながら鉄矢さんに抱きつく。


そんな2人にまたもや襲いかかる仁蔵。


悠)「やめろぉぉぉ‼︎」


あたしは仁蔵に向かって走るが、追いつきそうにない。


その時だった。


気絶していた銀さんが目を覚まし、仁蔵の肩に刺さっていた刀を抜き仁蔵の顔を斬った。


仁蔵 はそのまま倒れる。


悠・新)『銀さん‼︎』


神)「銀ちゃん‼︎」


あたし達は銀さんの元へ行く。


銀さんの身体はボロボロで手をついていないと今すぐにでも倒れてしまいそうだった。


鉄子)「兄者‼︎兄者しっかり‼︎」


鉄矢)「クク、そう言う事か…剣以外の、余計なものは全て捨ててきたつもりだった。人としてよりも、刀工として。剣を作る事だけに生きるつもりだった…」


鉄矢さんはそこまで言うと口から血を吐き出す。


そして、そっと鉄子さんの顔に手を添えた。

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