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銀魂

第35章 女の一番の化粧は笑顔(柳生篇)〜1〜

沖)「うおらァァァァ!!田舎剣法なめんなァァァ!!」


沖田はドス黒い笑顔から険しい顔に変え南戸に最後の一発を加えようとする。


しかし西野に飛ばされた神楽が沖田にぶつかり2人そろって飛ばされた。


神・沖)『んごォォォォ!!』


ドサッ!!


西)「南戸。ガキ相手に何をしている」


南)「はァはァ、西野。あのガキやべーぞ」


南戸は立ち上がる。


沖)「いてて・・・何してんだァ、てめーは。あんなのにやられるタマかィ。オイ」


神)「う・・・うるさいアル。なんか調子悪いネ」


神楽は真っ青になった右手首をおさまながら言う。
それを見た沖田は驚く。


どうやら西野の攻撃を受けるさいに皿をかばい過ぎて右手首をやってしまったようだ。


神楽はそれがわかっているようで焦っているが沖田は元の場所に戻せば治ると考え神楽の手首に触る。


沖)「反対に戻せば治るんじゃ」


西)「あッ、ちょっと、あんまり動かさない方が・・・」


西野が無理やり治そうとしている沖田を止めようとするがそれもすでに時遅く、神楽の右手首からボキッと嫌な音がした。


神)「ぎゃァァァァ!!」


神楽はあまりの痛さに転げ回る。


沖)「アレ?方向間違ったか」


神)「この、なにすんだ!!クソガキィィィィ!!」


神楽は仕返しというように沖田の足の脛に蹴りを決める。
すると、これもまたボキッと嫌な音がした。


沖)「うがァァァァ!!折れたァァァァァ!!ボキっつったァァァ!!」


沖田もまたあまりの痛さに転げまわる。


沖)「て・・・てめェェ、普通折れるまでやるか!?」


神)「やられたら倍返ししろって銀ちゃんに言われてるアル」


西)「最早勝負あったな。皿を渡せ」


西野は神楽と沖田に手を差し出しながら近づいてくる。
それに対して神楽達は・・・


神・沖)『いやだネ』


と一言だけ言って屋敷の中へと隠れていく。


西)「隠れても無駄だ、出てこい。腕と足が使えぬ侍なんぞ役に立たぬ。それに武士の最後は潔くあるものだ」


沖)「フン、潔く?生憎俺達芋侍はそんな武士道持ち合わせちゃいねーや」


沖田はそういうと自分の折れた足に視線を落とす。

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