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第13章 Side Kazuya 3

「じゃ、俺聖のとこ行ってくる。」

「あ、じゃあこれ持っていって。」

中丸が上田に手渡したのはいつものトランシーバーとイヤホン、それと小さい機械。

「何これ?」

「簡易だけど、GPSと対応機。これで捕まってる子の場所も把握できるでしょ。」

「ふーん。」

あいつ、使えるのか・・・?

「カメと田口も。で、室君と浜中君もトランシーバーは持っておいて。」

「え?!」

「そんなたいそうなものじゃないから安心して。携帯と一緒だと思えばいいから。」

「はぁ・・・」

戸惑いながらも2人はイヤホンを耳につける。

俺と田口もいつものように準備する。

「俺らとはぐれたときだけ使えばいいからね?」

見るからに緊張してる2人に田口が声をかける。

こういうときにあいつの笑顔はいいと思う。

緊張が緩和されるから。

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