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第10章 Another Side 3

すると勢いよくドアが開く音がした。

「誰や・・・?」

部屋はドアから少し廊下があってその奥にある。

やから入ってきた人は中に来るまで分からん。

「おはよう。」

「?!」

「な・・・」

「おはようございます。まだ時間とはちゃうと思うんですけど。」

入ってきたのはこの施設で1番気が荒い人。

この人が来た時に殴られへんかったことなんて、ないと思う。

淳太の背中に痣を作ったのもこいつ。

「別に仕事に遅れているから呼びに来たわけじゃない。別件だ。」

「別件・・・?」

そう言ってその人は小さな機械を取り出した。

ボタンを押すと、俺らの昨日の会話が流れた。

「この会話の意味を教えてほしいんだが・・・?」

「なんで・・・」

「盗聴器、ですか?」

「ああ。我々だってこんな生活をさせて反抗しない、なんて考えちゃいない。ただ、そういう意思が見えた時はすぐに対処できるようにこれを仕掛けているんだよ。」

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