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マシュマロボイス

第9章 今を動かす気持ち

(二宮side)

相葉を家にまた連れ込んだ。
昨日の今日で、恋しくなった。

会えなくて、喋れなくて…。

だから、智には感謝してるよ。

「お邪魔しまーす」

相変わらず丁寧に靴を揃えてる。

「相葉」
「ん?」

リビングに手を引いて、
ソファーに座らせた。

「二宮君?どうし…えっ!」

相葉の膝の上で寝転がった。

「…ダメ?」

なんか癖になった。
膝枕なんてしてもらったことないし。

「い、いいけど…」
「ありがとー♡」

お構いなしに、寝返りを打った。

「に、二宮君!」
「うっ…」

右耳がキーンって。
補聴器がダメになってきた。

「ご、ごめん…」
「相葉」

顔を真正面に見て声をかけた。

「補聴器、外してくれる?」
「えっ」
「お願い」

右耳を相葉に向ける。
そしたら、相葉の指が耳に触れた。

「んっ…」

分かってたけど、擽ったい。

「痛かったら…ごめんね?」
「うん、大丈夫だよ」

コソコソって、右耳で音がした。
小さい音。

もう、右耳…駄目かな。

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