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マシュマロボイス

第9章 今を動かす気持ち

二人に、公園に連れていかれた。

もう時間も時間だから、
子供とか、人はいなかった。

「二宮君」
「ん?」
「『ひらひらとー』歌って?」

本当に『season』好きなんだな。
俺は頷いて、スマホの音量をマックスにしてベンチに置いた。

前奏が始まると二人の顔色が変わった。

相葉は、ワクワクしきって目まで輝いていた。

櫻井は、心底驚いた顔をしてた。

そんな櫻井の顔に疑問を持ちながらも
歌った。

「踏み出す夢の音を──」

サビを歌ってるとき、
公園の目の前を走ってた人が足を止めて
俺の唄を聴いてくれてた。

嬉しかった。

「いつでも…いつまでも…」

歌いきると、二人の拍手以外にも
拍手が聞こえて嬉しかった。

「─“season”」

櫻井が呟いた。

「え?」
「えっ」

相葉と俺の声が重なった。

「題名…“season”?」

「相葉、教えたの?」
「ううん、教えてないよ」

じゃあ……

「なんで知ってるの?」

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