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マシュマロボイス

第15章 通り雨が近づく

昼休みに話を聞く約束をした。

なんでか翔ちゃんは、
大野を異常なほど心配してた。

「なあ雅紀」
「ん?」

購買でスポーツドリンクを買う俺についてきてくれた翔ちゃん。

「大野、潤と何があったんかな」
「わかんない、あっ」
「ん?」

「二宮君なら何か知ってるかも」

二人は同じクラスだし、
なにより仲良し…だし。

「二宮?
ああ、そういや付き…あ、ごめん」
「ううん、謝んないで」

その後、妙な沈黙があった。

「二宮君に、訊きに行こう」
「ああ、そうだな」

俺はゴクっとスポーツドリンクで喉を潤した。

―――――

「え?潤君?」

二宮君に訊きに行くと、
キョトンと可愛い顔をした。

「何か、聞いてない?」
「櫻井には、言わない」
「なんでだよ!」

ああ、やっぱり仲いいな…。

「雅紀も何とか言ってよ!」
「二宮君」
「ん?なあに?」

ごめんね。
こんなに嫉妬深くてごめんね。

「翔ちゃんに話してあげて」
「え?」

少し戸惑う二宮君に、
驚いてる翔ちゃんに。

そう告げて、
そのままその場から立ち去った。

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