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「あの、したあとは話せるの」
「し、したあとっ…」
「あ、ごめんごめん。」

そういうことに免疫があまりない俺を
気遣ってくれた。

「つ、続けて」

俺は相談を受けてるんだ。
しっかりしないと。

「急に二人きりになると、何を話したらいいのか分からないんだよね」

また俯く大野。

本当に困ってるんだ…。
でも大野が困ってるなら、潤君も相当悩んでるんじゃないかな？

「どうしたらいいかな？」

眉を下げて涙目で訊いてくる。

「んー…」

“普通”が分かんないんだもんね。
どうしたらいいかな…。

「やっぱ相葉じゃ分かんないか」
「な、何だよ、それ」

本当は分かりません。

「ニノに相談しようかなあ」
「に、二宮君に？」
「うん」

「えっ、あの…
今、二宮君は翔ちゃんと…」

「え？浮気？」
「ち、違う、よっ！」

大野がニヤニヤしながら訊いてくる。
本当、からかうのも──

「雅紀」
「え？あ、翔ちゃん」
「ちょっといい？」
「え、あ、うん。ごめん、大野」
「ん？いってらー」

柔らかい笑顔。
困ってても笑顔絶やさないなんて、
大野はすごいなあ。