マシュマロボイス
第16章 揺れる心映す様に
歌い終わった後は静かだった。
誰も何も言わない。
ただ櫻井と相葉の鼻を啜る音だけが
俺の耳には届いていた。
「サトシ」
「んう?」
「帰ろうか」
「そーだね、そうしよっか」
二人が気を遣って帰って行った。
俺も、帰った方がいいのかな。
二人きりにしてあげた方が…。
「二宮君」
「ふぇ?」
考え込んでたら、変な声が出た。
「翔ちゃんも」
明るく櫻井に笑いかけた相葉。
その相葉の言葉に応えるように櫻井も明るく笑った。
「三人で、帰ろ?」
「そうだね、ほら帰るぞ」
櫻井の鞄を持ち上げて、
ドカッと持ち主に押し付ける。
「ん、立てよ」
「…はは、ごめんごめん」
ゆっくりと立ち上がって、
俺と相葉の間に割り入った。
「…帰ろ」
呟いた櫻井を先頭に歩き始めた。
「ねえねえ、二宮君の唄凄いでしょ」
「ああ」
「あの唄、櫻井にあげる」
「え?」
「ありがたく、貰っとけ」
ニカッと歯を見せて笑うと、
櫻井も相葉も笑ってくれた。
…今更だけど、俺と相葉の間に入れてやんのは最初で最後だからな。
誰も何も言わない。
ただ櫻井と相葉の鼻を啜る音だけが
俺の耳には届いていた。
「サトシ」
「んう?」
「帰ろうか」
「そーだね、そうしよっか」
二人が気を遣って帰って行った。
俺も、帰った方がいいのかな。
二人きりにしてあげた方が…。
「二宮君」
「ふぇ?」
考え込んでたら、変な声が出た。
「翔ちゃんも」
明るく櫻井に笑いかけた相葉。
その相葉の言葉に応えるように櫻井も明るく笑った。
「三人で、帰ろ?」
「そうだね、ほら帰るぞ」
櫻井の鞄を持ち上げて、
ドカッと持ち主に押し付ける。
「ん、立てよ」
「…はは、ごめんごめん」
ゆっくりと立ち上がって、
俺と相葉の間に割り入った。
「…帰ろ」
呟いた櫻井を先頭に歩き始めた。
「ねえねえ、二宮君の唄凄いでしょ」
「ああ」
「あの唄、櫻井にあげる」
「え?」
「ありがたく、貰っとけ」
ニカッと歯を見せて笑うと、
櫻井も相葉も笑ってくれた。
…今更だけど、俺と相葉の間に入れてやんのは最初で最後だからな。