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マシュマロボイス

第3章 あの日からちっとも変わらない

「え?」

聞こえてないフリをして、振り返った。

「俺と、カズが付き──」
「あーーー!お茶飲むか?」

「はあ?」

潤の顔が険しくなる。

「あ、翔ちゃん、俺がやろうか?」
「え、あ、うん。ありがとう」

「じゃ、氷入れる?」

雅紀が、潤に問いかけると潤は俺に向けていた不満気な顔ではなくて
笑顔で雅紀に「うん」と言った。

「じゃ、持ってくるね」

扉が閉まって、階段の降りる音を確認すると潤に言った。

「お前っ、ふざけんなよ…」

髪の毛をクシャクシャにしながら。

「なんで?なんで、俺とカズが付き合ってること言ったらダメなの?」

「うわーー!だから、それだって!」

「なんでだよ。事実なんだし。」

「だから、二宮君のことが雅紀も好きなわけ!だから、雅紀を傷つけ……」


「傷つけ?」


「……ないで」

言葉が詰まった。
急に涙が込み上げてきちゃって。

「でもなー、俺も困るなぁ…」

潤も髪の毛をクシャクシャにした。


「恋人を狙ってるライバルが増えるのは居心地はよくねぇよな」



そう言って苦笑いをした。

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