テキストサイズ

マシュマロボイス

第4章 “それが僕らだ”

(松本side)

「ごめん、ちょっと待って。メール」

「えー、そんなん後にしなよ。ね♡」

「だーめ。メールの方が大切」

「えー、俺よりも?」

「そ。お前よりも」

「なんじゃそりゃー」

ベットに倒れ込むサトシから目を逸らして
俺はカズからのメールを開く。

〔えっと、動画は今度送るね。
だから、今日は歌詞だけ送る!
感想は潤君が言いたかったら、どうぞ〕

遠回しの“感想ほしい”じゃん。
全く可愛いんだから……。

「何笑ってんの?キモッ」

「覗くなよ、サトシ」

「あ、例の恋人?」

「そーだよ。」

「いいの?俺とシてて」

「浮気じゃねぇし」

「えー、立派な浮気だよ?」

後ろから首に巻き付くように抱きついてきた。

「俺はね、お母さんなんだよ」

「え?お母さんなの?」

「そう。一番に心配してるんだよ。恋人だから。」

携帯をソファーの上に投げて、
サトシと正面から向き合って押し倒す。

「珍しいね、そんなこと言って」

「サトシだから、いいんだよ。ほら早く抱かせてよ」

「愛してるって言って」

「愛してないのに?」

「嘘で十分♡」


「アイシテル」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ