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マシュマロボイス

第4章 “それが僕らだ”

「もう、帰っちゃうの?」

「帰りますとも」

「もうちょっといなよ」

「サトシも帰った方がいいぞ」

着てきた制服を着直して、
サトシに向かって言った。

「冷たいなー、もうちょっと俺のことも大切にしてよ」

「まあ、でも感謝はしてるぞ」

「感謝かよ、何なら俺のこと好きになったっていいんだよ♡」

サトシに近づいて
額を指でピンッと弾く。

「ッテ」

「バーカ、なんねぇよ」

「ハッキリ言うなよー」

裸のまま、枕を抱き締めていた。

「サトシ、風邪引くから早く服着ろよ」

ソファーにグシャグシャに投げ捨てられてる制服を拾って
サトシが座ってるソファーに投げた。

「もー、投げないでよー」

「グシャグシャに置いてあるから、投げてもいいのかなって」

「うわー、ひでぇ」

そう言うサトシは、従順。
俺のいうことはちゃんと聞くし、
俺仕様になってて、

俺色に、染まっていた。

「ねえねえ、今度デートしない?♡」

「恋人じゃねぇんだから」

「ひでぇ、ケチ!」

サトシの口癖は『ひでぇ』。

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