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マシュマロボイス

第4章 “それが僕らだ”

過去形で、安心してる。

「松潤が決めることだからね。」
「え?」

「このまま本当の“好き”って感情を知らないでニノと付き合うのか。それとも…」

「サトシと付き合うのか…?」

「そう♡」

二股なんてかけられない。
セフレは、浮気じゃない。
二股じゃない。

ただの体の関係。
だから、恋愛には発展しない。

絶対に。

……そう、思ってたのに。
どこかで揺らいでる。

カズのこと、好き。
でも……
これがサトシの言う“本当の好き”って感情じゃなかったら?

嫌でも、そう考えてしまう。

「ごめん、松潤」
「え?」

さっきから、え?ってしか喋ってない気がしてる。
サトシの言うことが気になる。

次は、何を言われるのか。

「こんなこと言っても、松潤を困らせるだけだったね…」

少し微笑んでるのが、余計に寂しさや悲しさを感じさせる。

「いいよ、別に」

「怒ってない?」
「怒ってないよ」

「突然、好きとか言ってごめん。」

謝るサトシの頭を撫でた。

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