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マシュマロボイス

第5章 届かないこの声も-前編-

(二宮side)

………………。
偶然、会ってしまった。

「…」
「……」

相葉雅紀君と。

「あ、の」

何とか勇気を振り絞ってみる。

「な、なに?」

なぜか、相葉も緊張していて
ビックリした。

「あ、の…その……」

なかなか言い出せない。
どうしたら、いいの?俺は…。

「二宮君、ごめんね。」

うじうじしてたら、相葉が謝った。

「えっ」

「気まずいのって、俺が勝手に唄を聴いちゃったからだよね……」

「あ、いや…」

「本当にごめん!!」

相葉が謝ることじゃないのに。
なんで、謝るの?

「違う…俺が殴って…」

「俺が聴かなければ、二宮君だって殴らなかったでしょ?」

確かにそうだけど…
そういうことじゃないんだよ。

「殴った俺が悪いんだ。ごめんなさい」

ゆっくり頭を下げて謝った。

「あっ、顔あげて!大丈夫だから」

顔をあげたら、ニコッて笑ってる。
その笑顔を見たら何とも言えない安心感に襲われた。

「ね?赤くもなってないし。大丈夫」


“大丈夫”と“笑顔”のセットは、
誰でも魅了してしましそう。

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