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マシュマロボイス

第5章 届かないこの声も-前編-

(松本side)

どうすれば、いいのか分からない。
俺は何をしたらいいのか。

サトシの思惑通りに、事が進んでる気がしてる。

「潤君?」
「え?」

後ろから話しかけたのは、カズ。
どんな顔したらいいのか分からない。

どうしよう。
ぐちゃぐちゃ。

全てがぐちゃぐちゃ。

俺の好きな人も、
信頼してる人も、

大切な人も……分からない。

「大丈夫?顔色、悪いよ?」

カズが俺の頬に触れたんだ。
その手の上に手を重ねてた。

今までは。

パシッ!

思いっきり、叩いてしまった。

「潤、君?」

カズも呆然としてて、
俺はやってしまったことの重みに今さら気づいた。

「……ごめん。今日、用事できた」

そう言って、その場を去った。

なんて言えばいいのか、
どんな顔でカズと話せばいいのか、

……誰か教えてくれ。

「松潤、大丈夫?」

今度、目の前に現れたのはサトシだ。

「サトシ…」
「大丈夫?なんかあった?」

……落ち着く。
サトシなら、俺を導いて……

「松潤、俺が好き?」
「え?」

「キュンッてなる?」

「……分からない」

今は何にも答えられない。

「じゃ、コレは?」

サトシに手を繋がれて、




キュンッてした。




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