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マシュマロボイス

第6章 届かないこの声も-後編-

(相葉side)

潤君が悩んでること、知ってる。
二宮君が悩んでることも、知ってる。

だからこそ。
どうしたらいいのか、わかんない。

けど、あえて。あえてだよ。
この関係を切ってみたらどうだろ。

ちゃんと、初めからやり直そ。
ちゃんと、恋をしよう。

大野と潤君みたいな、
セフレからじゃなくて。

初めから、やり直してみない?

「だから……」

長々と説明していた俺に、
大野が声をあげて笑っていた。

「智、笑うなよ」
「だって!真面目な顔して!」

今度は俺に指を指しやがった。
俺だって、怒っちゃうよ?

「サトシ…」
「…ごめんなさい、松潤♡」

「……」

二宮君が二人を、睨んでる。

やっぱり、好きなんだもんね。
潤君のこと。

「ねえ!」

二宮君が眉間にシワを寄せて、
俺に叫ぶように言った。

「な、なんですかッ」

ついつい敬語になってしまった。

「もー、いいよ。
俺、潤君のこと大好きだよ。
ずっと一緒にいたいよ?
けど、智が好きなら仕方ない…。」

二宮君が俺の背中にピッタリくっついて

「もう、好きに、して…」

俺の制服の裾を掴んでいた。
しかも、ギューって。

「にのみ──」
「潤君なんて、もう嫌い。」

泣いてる。

「会いたくも──え?」

制服を強く掴む手を引いた。

「大野、潤君、またね!」
「あ、相葉ッ!」

そのまま、どこに向かってるのかも分からずに二人で走り続けた。

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