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土砂降り

第1章 1

右耳を。

パクっ。れろっ

噛まれた?いや。舐められた?
いきなりの事に思考が、追いつかないまま状況を把握しなければと赤岩の方へ顔を向ける。

すると、唇に押し付けられる柔らかい何か。

いや。わかっている。
キスされてる。たぶん。
いやよくわからない。まさかそんなはずはない。
だって僕は男で。こいつも男で。
体育は男女別だから見た目が男っぽい女というわけではないはず。
赤岩は男だ。

なんだ?
おいっ!と言おうと口を開くと、ヌルっと、何かが口の中に入ってくる感触がする。
大パニックの僕。

ぬちゃぬちゃと、なんとも言えない音を立てて、僕の舌を、歯茎を舐めまわされる。

おい。なんだこれは。
逃げようとして頭を引こうにも、赤岩の左手ががっつり僕の後頭部にまわっている。

体ごと後ろに引くと、まってましたと言わんばかりに僕の体をそのままソファーの肘掛へと押し付ける。

俺の両足の太ももの間を片膝で押し割り無理やりに体をねじ込む。

上顎を緩く舐めまわされると、下半身の真ん中がゾクゾクと持ち上がってしまう。

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