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黒髪にうそつき

第1章 1

入学式の朝。
自室で、私はひたすら悩んでいた。


「ねぇ陽介ー、リボンとネクタイどっちがいいかなー?」

「千代はネクタイだろ。リボンはお前にはキモい」


私と同じ制服に身を包んだ幼なじみは、漫画を読みながら軽くあしらった。

「うざ、そんなじゃ女子にモテないよ!」

私はネクタイを結んだ。



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