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黒髪にうそつき

第1章 1

10年一緒にいるからか、陽介は私に容赦ない。

まあそれが居心地よくて。


「…千代、入学式って何時?」


「ん、8時45分……あ」


しばしの沈黙の後
私たちは何も言わず、荷物を掴んで家を飛び出した。





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