嵐しょーせつ。
第76章 そばに居て
あぁーなんて綺麗なんだろ。
俺の手から流れる赤い液体。
ここ2ヶ月俺は、自傷行為するようになった。
その理由は……
スタッフが言う悪口。
他のグループのファンが言う悪口。
芸能人が言う悪口。
もちろん、最初は気にしてなかった。
だけど……
言われるたびいつも、
俺は、迷惑なのかなって思うようになった。
メンバーにはもちろん心配かけたくないから、
自分で作った傷を見せないように努力した。
雅「ちょっとトイレ行ってくるね。」
潤「りょーかい!」
近くにいた松潤にそう告げ、
俺はトイレに行った。
衣装のポケットの中にあらかじめ入れておいた、カッター。
それを取り出し、俺は自分の手を傷つけた。
その快感を覚えてしまった俺は、もう止めることが
できなくて、
やりたくなってしまう。
雅「そろそろ行かなきゃ。」
俺は傷ついた手から出た血を拭き取り、
絆創膏貼って、
トイレから出た。
和「……あっ!相葉さーん!」
前から歩いてきたのはニノ。
雅「んー?」
和「収録始まるから、行こ!」
雅「おう!笑」
無駄に明るく振りまく俺。
そうしないと怪しまれるから。
天然キャラもやんなきゃいけないし、
自傷行為のことはその時だけ忘れることができた。
仕事が終わり、
翔「お疲れさん!じゃあね〜」
和「バイビー。」
智「ふぁー。じゃあね。」
潤「お疲れさまぁー。」
メンバーが続々と帰る中、俺はまだ楽屋にいた。
すぐ帰れるのに、なんか動きたくたくて。
「相葉さん?大丈夫ですか?」
そんな俺にマネージャーは話しかけてきたけど、
雅「大丈夫です。あなたは先に帰っても大丈夫ですよ!お子さん待ってるんでしょ?」
そう告げると、マネージャーは笑ってお先に失礼しますと
楽屋を後にした。
雅「……行くか……」
俺は、バックを手に取り、
楽屋を後にした。
駐車場に行くと……
俺の車の前で、
スマホに目を向けてるやつがいた。
やつは俺の存在に気づくと、
笑って、
和「まーくん!おっそいよぉー。」
雅「え?約束……してたっけ?」
和「ううん!まーくんの家に行きたいだけ!いい?」
雅「うん。別にいいけど……」
和「やったね!笑」
ニノを乗せて家に帰った。