君のそばに
第8章 お餅焼きし者
蝉の大合唱に夏の訪れを知るこの頃、お元気ですか。
今俺は、数学を受けてる最中。
俺は窓際の一番後ろの席、隣は俺の親友こーすけだ。
そんで、俺の隣の隣の隣の列の前から3番目辺りにいるのがフジ。
その後ろにいるのがヒラ。
フジとヒラは凄く仲がいい、ヒラのフォローをするのがフジってゆーか、うん、羨ましいくらいに仲がいい。
俺は窓の外の風景から、フジの席に目を移す。
必死に解いてんな〜、こんな問題ちょいちわょいっと解けるだろうに。
...、あいつ今日寝坊でもしたのか?寝癖がついてんな〜可愛い。
...可愛い?
か、可愛いってどーゆーことだ?動物のあの可愛いと同じ可愛いだよな?
そんなことをぐるぐる考えていたとき。
......あ。
フジがちらりとこちらを向いた。
ちょっとびっくりした顔をして俺等は見つめ合う。
どきん、どきん、と俺の心臓が高鳴る、この気持ちはなんだ?
ヒ「 フジー、ここの問題の答え教えてー 」
フ「 あ、うん、いいよ〜そこはね... 」
ヒラに話かけられてフジは慌てた様子で、後ろを振り向く。
む...、いい所持っていかれたな。
俺は再び窓の外の風景に目をそらして肘をつく。