君のそばに
第8章 お餅焼きし者
フジと目が合った時、一瞬息が止まった。
あー、もうどうしよう、頭からフジのびっくりした顔が離れない。
あいつらいつまで話してんだ?
つか授業中に喋ってんじゃねーよ。
早く前向けよ。
なんだか、凄くいらいらする。
俺はちらりと黒板の上の時計に目をやる。
まだ、20分しかたってねーじゃん..、あと30分かぁ、昨日夜更かししちゃったし寝よっかな。
今日の日付は16日だから俺が当たる可能性は低いな、一応当たったとしてもこーすけに教えてもらえばいっか。
キヨ 「 こーすけー... 」
俺は小声で隣で漫画を呼んでるこーすけに話しかける。
コ-スケ「 なんだ?トイレでも行きたいのか? 」
キヨ 「 ばっか、ちげぇよ!俺ちょっと寝るから問題ちゃんと解いとけよな 」
コ-スケ「 はぁ!?なんで俺が... 」
キヨ 「 よろよろ、頼んまっせ 」
コ-スケ「 ったく... 」
こーすけは漫画を床に置いて、教科書とノートを開いて解き始めた。
いやー、やっぱ持つものは友達だよな〜帰りになんか奢ってやろう。
キヨ 「 おやすみこーすけー 」
コ-スケ「 はいはい、おやすみ 」
呆れた様子で俺を見るこーすけ。
...、今フジがちらっとこっちを見た気もするけど気のせいだよな?
そうこう考えてるうちに俺はすぐに深い眠りについてしまった。
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コ-スケ「 ...こいつぜんっぜん起きねーな 」
ヒラ 「 んー...、水でもかけてみる? 」
フジ 「 いや、それはやりすぎ!鬼のように怒るよきっと... 」
ヒラ 「 だよねー、危ない危ない 」
コ-スケ「 いやっ、やるつもりだったんかい! 」
ヒラ 「 てへぺろ☆ 」
フジ 「 こら、自重しなさい 」
ヒラ 「 はあーい 」
コ-スケ「 ...んー、もう着替えねぇと体育間に合わねぇな 」
ヒラ 「 だねー、どうしよっか 」
フジ 「 じゃあ、俺キヨとサボるわ、欠席したことないし一回くらいなら大丈夫っしょ 」
コ-スケ「 そーか?わりぃな、俺単位そろそろやばいからさ 」
ヒラ 「 フジ残るなら僕も... 」
コ-スケ「 ヒラはだーめ、ほら行くぞ 」